41日め

2015年2月17日に生まれた長男の生後41日めからの記録

水で消えるお化け

「むかしむかしあるところに、パパとママがいました。ママが地元川のそばを歩いていると、上流から大きな桃がどんぶらこっこ、どんぶらこっこと流れてきました。ママがおうちへ持って帰って、パパと一緒にパッカーンと桃を割ると、なんとyくんが出てきました。『やったー!yくんだー!!』パパとママは大喜び。桃から出てきたyくんを、可愛がって大事に育てましたとさ。とっぴんぱらりのぷう」
というようなお話を聞かせて育てたからかどうだか、yくんもよく創作童話を聞かせてくれる。
保育園の先生がする読み聞かせのように、絵本や図鑑を立ててめくりながらお話する。
昨日のお話は特別おもしろかった。

「yくんが窓の外を見たら、トリケラトプスがいました。yくんは怖くて逃げました。恐竜たちは笑いながら10ページでした。夜になって恐竜たちはおうちに帰ったのでyくんは外に出ました。2丁目でした。夜なのでお化けがいました。うーちゃんに頼んで水で消してもらいました。「うーちゃん、水で消して」「いいよお」yくんはおうちに帰って遊んでヨーグルトを食べました。朝になりました。恐竜たちは笑いながら窓の外にいました。yくんは外に出ました。恐竜たちはおうちに帰ったので、yくんはひとりでさびしかったです。そういうお話でした。おーしーまい。」

笑いながら10ページとかよくわからないし、お化けを水で消すうーちゃん強い。うーちゃんなんて保育園のお友達で聞いたことないから、誰?と聞いたら「水でお化けを消すうーちゃんてさ、消防士さんのことだよ」と言っていた。

セス・スティーブンスの「誰もが嘘をついている」というビッグデータ分析の本に、グーグルでは「わたしの娘は才能がある?」よりも「わたしの息子は才能がある?」のほうを2.5倍多く検索されている。娘に関することで圧倒的に検索されているのは容姿全般で、「うちの娘は太り過ぎ?」とググることは息子の場合と比べて2倍多い。しかし実際は、太り過ぎの女児は28パーセント、太り過ぎの男児は35パーセントだから現実に即していない。「息子は醜いか」よりも「娘は醜いか」のほうが3倍多く検索されている。ということが載っていた。
昨日yくんが自分を「可愛い」ということ、について考えてみた。
見た目がいいほうが得だということはいろいろ研究結果も出てるし、真実の一部分ではあると思う。美人の方が収入が高いとか、そういう統計結果も出てるし。
でも、「カナブンが会いに来てくれた」とかのyくんの身に起こる良いことが、すべてyくんの可愛さに起因する、と思って欲しくない。
可愛くなくても良いことは起きるとちゃんとわかっていてほしい。
思い起こすと、わたしがyくんに「どうして◯◯なの?」と聞かれたときに面倒くさがって「yくんが可愛いからじゃない?」と答えるのがいけなかった。だから、yくんのことを可愛いと言うのはいい。でも、何か聞かれたときにyくんの可愛さを理由にして答えるのはもうやめることにした。