41日め

2015年2月17日に生まれた長男の生後41日めからの記録

川合康三「漢詩のレッスン」

ものいえば、くちびる寒し秋の風〜!
寒くなりましたね。俳句や短歌は多分好きなのに、まだフィットする人に出会ってない。きっとすごく好きになれると思う。自分で作ればいいざますか?なんかそういう会に入ろうかな。褒め上手な人がいるそういう会があって、褒めてくれるなら入りたいです。ちゃんとツボを押さえて褒めてもらいたいから自分で作って自分で入って自分で褒めてみようかな。生活が楽しくなりそう。

教養になるかと読んだ漢詩の本が面白かった。
北窓といえば日本ではおはぎ、ぼたもちのことだけど中国文学では快適な生活のことなんだって。おはぎは搗かないから、つかない、月がないで月知らずの北窓。あとなんか船がつく別名なかったっけ?夜船か。いつついたかわからないという。短歌を詠むのに別名がいるとしたら、夜船か北窓かどっちかつけたいな。

以下読書メモ。

・一般に中国の古典文学、正統的な文学では、男女の情愛をうたうことは抑制されている。儒家の考えでは、文学は世の中に秩序を与え、礼の教えを広めるために役立つかぎりにおいて意味を持つとされるから。社会的には世の中の正義の実現のため、個人的には社会主義のもととなる人格の修養のため有益でなければならない。
しかし「閨怨詩」は男女の愛情をうたうことが許された数少ないジャンルの一つ。それは男性の作者が女性の立場になってうたう虚構の詩だから。閨怨詩という様式に沿ってうたっているだけであって、作者自身のことではないし、個人の人格とは関係がないため許されている。

・「形景」は陶淵明の「形景神」という詩からきている由緒ある言葉。形は自分の身体、景はその影法師、神は心。その三者がいかにしてはかない人生を生きるか、架空の討論をする内容。形はどうせはかない人生だから酒を飲んで空しさを忘れようという。景は立派な行いをして名前を残そうという、神は酒を飲んでも寿命が縮まるだけだから悩まずすべてを受け入れようと結論を下す。

・北の窓といえば、陶淵明が真夏の日に北窓に寝そべって涼しい風に当たるのはなんとも心地いい、といったことからのんびりした暮らしの快適さをあらわす。
西の窓は、女性の居所に関わると考えられている。

・古代中国では虹は天と地が性的に交わったときにあらわれる淫乱の象徴。不吉なものとされて、枕草子にも源氏物語にも出てこない。ギリシア神話では虹はイリスという女神で、天界の使者。

・楓は南方の旅と結びついている。南には水路が多い。

夏目漱石の俳句、落ちざまに虻を伏せたる椿かなをめぐって、椿がうつむきに落ちることはあるかが議論になった。
夏目漱石の弟子の寺田寅彦は物理学者なので実際に観察したところ、低い枝から落ちた花はうつむきに落ちることがわかった。