41日め

2015年2月17日に生まれた長男の生後41日めからの記録

横溝正史停止中

「悪魔の寵児」を読んでから胃がもたれたようになって、横溝正史作品読むのをいったん辞めている。

 

解説を読むと、発表当時から「グロすぎる、俗悪だ」という評価をされて横溝正史本人もそのことで悩んでいたそう。

軽井沢から帰る新幹線のなか、「瓶だけあっても栓がなくちゃあ仕方ありますまい」というセリフに顔をしかめた。すごく嫌な気持ちになった。女性の蝋人形を注文された職人が、頼まれてないけど対になるような男性の蝋人形も作成したときの言葉。さかさまの瓶からとろみのある液体が流れて机を汚していくような様が浮かんで、うげーーと胸がむかついた。

 

たしか「ミステリの書き方」という本で、「獄門島」のトリックを絶賛している作家の方がいたから読んでみたのが横溝正史作品とのはじまり。読んでみるとすごく文章が綺麗で、読み上げてYくんに聞かせたいようなリズムの良さだった。

 

出版芸術社から出ている横溝正史自選集を一から読んでみた。夢中になったのはやっぱり「犬神家の一族」かなー不穏なはじまり、遺書の内容の入り組み方、神主しっかりしろ、おおこれがあの有名なシーン!とか、気持ちが盛り上がるシーンが多かった。

本陣殺人事件はわくわくしながら読んだ。八つ墓村は怖かった。悪魔が来たりて笛を吹くはラストの文章が好き。悪魔の手毬唄は気持ちが沈んだ。仮面舞踏会は悪意の強い登場人物が多くて疲れた。

どれだったか、葡萄の改良を分家がやったやつ?がとても文章が綺麗だった気がする。どれだか忘れたからまた読み返したい。悪魔の寵児ショックが癒えたら。

 

保育園におもちゃを持っていけないので、Yくんが玄関にトミカの救急車とパトカーを置いて「じゃあいってくるからね。泣かないで待っててね。帰ったら一緒に寝ようね。」と言っていた。